浦山 明俊 公式HP

Urayama Akitoshi

謝罪会見は、服装と感情表現が大事

女優で、歌手で、タレントとして活躍していたベッキーさんの姿がテレビから消えました。

芸能活動に復帰しているのですが、かつての飛ぶ鳥を落とす勢いはありません。

2016年1月、交際相手だったindigo la Endとゲスの極み乙女。のボーカル、川谷絵音さんとの不倫を『週刊文春』にスクープされました。。

記者会見での対応は、守備を固めようという姿勢が現れ過ぎて、釈明の言葉は棒読みで、感情を感じられませんでした。はつらつとしたイメージとはまったく違っていました。

タレントの記者会見では、感情の表現がモノを言います。

さらにまずかったのは不倫相手を「ただの友達」であると釈明したことでした。

個人的見解であるとしても、マスコミ側からみて「隠蔽」と受け取られれば、さらなる取材と報道による追求を受けます。

謝罪の記者会見なのに、立ったままだったのは失策です。
衣装が白だったことも、化粧が濃かったこともマイナスに働きました。

照明のセッティングが、マイナスに働きました。

11回もお辞儀をしたのは、まずい対応でした。

活動休止から104日ぶりに復帰しましたが、マスメディアからだけではなく、視聴者からも好意を持たれない芸能人となってしまいました。

同じく不倫を報じられた三遊亭円楽さん、かつて不倫を報じられた石田純一さん、2018年2月に不倫を告白した小泉今日子さん。

この3人は、炎上もしなければ、仕事を失うこともありませんでした。

事務所の力だけではないはずです。

ポイントは、いかに好感度を下げないか。いかに感情表現するか。いかに自分の言葉で発言するか。他にもあります。ここでは、ここまでにとどめておきます。

一個人が、関係者が、どのようにクライシスを乗り切るか。

それを考えさせられるクライシスでした。

日大アメフト部・悪質タックル

【日大アメフト部悪質タックル】

2018年5月6日。日本大学と関西学院大学とのアメリカンフットボールの試合で、悪質なタックルが問題になりました。

対応は、後手後手に回り、まずは悪質タックルをした学生が記者会見で謝罪し、そのあとから監督やコーチが記者会見にのぞみ、両者は釈明に追われました。

問題が提起されてからは、とくにテレビのワイドショーで追求が始まっていました。

関学大が日大の悪質タックルに気づいたのは試合の翌日でした。しかもSNSを通じて外部からの指摘を受けてだったのです。

動画を撮られていたのです。試合を観戦した個人によってユーチューブにアップされ、それをツイッターで視聴するようにと誘導発言されていたのです。

関学大は、改めてビデオで試合を確認して、悪質タックルがあったことに気がつきます。

動画は、朝日新聞のツイッターアカウントや、スポーツジャーナリストのM氏などが取り上げ、問題提起が始まりました。

不祥事はSNSからマスコミによる報道へと類焼し、炎上は拡大していきました。

日大アメフト部として、あるいは日本大学という学校組織として、炎上する前に、動画がアップされた段階で、マスコミ対策をスタートさせておかなくてはならなかったのです。

学生が謝罪してから、監督やコーチが釈明。
これは順序が逆の対応です。

「たかがSNSだ。火は消えるだろう」「いちスポーツ部の問題だ。大学組織は関係ない」「学生個人に謝らせれば済む」

こうした考えが、日本大学というブランドに傷を負わせてしまいました。

組織の個人が、組織全体が、どう行動し、どう発言しなければならないのか。

それを考えさせられるクライシスでした。